HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

2018-01-01から1年間の記事一覧

いいにくのひアフター思考

とあるSNSの“過去の投稿”が表示される。11月29日は「いい肉の日」の語呂合わせで、過去の自分はなんやかんや肉料理の写真を撮っていた。 今年もご多分に漏れず、昼飯に食べた肉の写真をアップロードした。 さて、翌日。 車を走らせていると、国道沿いにとん…

オータムジャンボチンジャオロースー

いつもより早く目が覚めた。カーテンを開けると空は灰色で、日ごとに冬が近づいているのがわかる。 テレビをつけると、芸能ゴシップやら法改正がどうの、流行のファッションやグルメだとかが垂れ流しされていた。ところで、「今年のトレンド」はいったいいく…

巡り合い

東京出張で一泊し、帰る。シングルの部屋が空いておらず、前日にダブルの部屋を予約した。当然料金は割高になる。何かの巡り合いがあって「シングルじゃ狭い」と言えるような一夜を想像するも、全くそんな訳はなく、気づけばテレビもエアコンもつけっぱなし…

フォール、イン、ラブ?

秋に実った恋は、ラブ・イン・フォール 秋に始めた恋は、フォール・イン・ラブ9月と10月が悪戯に過ぎていく。

夏の名残り

金木犀の香りが鼻をくすぐり、僕は夏の終わりを知らされる。 今年の夏は観測史上最高の気温と、半袖シャツの形にくっきりとした日焼けの痕を残した。 一週間ほどで秋雨が降り、オレンジ色の小さな花たちは落ちてしまった。 僕は国道を西へ走らせる。ワイパー…

もうそうどうそう

今年の盆は実家に帰省した。普段は特に何かない限りは連絡を取らない方だったが、数か月前に母親から「同窓会のハガキ来てるよ」とメールがあった。何年も地元に帰ってなかったことだし、まあ良い機会なのかもしれない。クローゼットの奥にある段ボール箱を…

理不尽な夢

以前に交際していたことのある女が、もうすぐ死んでしまうらしい、と聞いた。なんでも、寿命の設定を過去に間違っていたらしく、薄めて延ばしてしまっていた分をリセットすると神様が勅令を出したそうだ。なんとも理不尽な話だが、誰も信じて疑わなかった。…

紫陽花とリトマス試験紙

梅雨明けにはまだ遠い。ザアザア、ではなくシトシトと長く降る雨が、見渡す世界を濡らしている。傘をさし、近所のコンビニへ行く。空は明るい灰色、濡れた人家のコンクリートは暗い灰色、地面のアスファルトは濃い灰色と、グレーのグラデーションを作ってい…

土曜日の喫茶店で

暑い日が何日か続き、急に肌寒い日がやってきた。そんな土曜日の昼下がり、待ち合わせの時間まで少し間があったので、僕は喫茶店へ入った。コーヒーの味を楽しむためではなく、ただ数十分の時間をつぶしたいだけだったので、安いチェーンの店で良かったのだ…

右手と左手

朝、目が覚める。右手は僕から見て右側にあり、左手は僕の胴体を境にしてその反対側にある。過去において、これが覆ったことはない。しかし、この先の未来において「絶対」ということはない。もしある朝に目が覚めて、右手が左側に、左手が右側にあったらど…

初めての京都

京都に行ったことがなかったので、初めて行くならどこがいいかと考えるも、お独り様ならではの「新選組ゆかりの地」巡りを決行。京都駅を降り、七条沿いに西へ。まずは新選組二番目の屯所だった西本願寺。 堀川通を北に進み、仏光寺通を西に折れてしばらく下…

体調ダウン備忘録

5/31 起床して身体中の筋肉痛。恐らく前夜飲み過ぎて居間で薄着のまま朝まで寝ていたのが原因か(自戒) 凝りを取ってもらうため整骨院でマッサージを受ける(血行が良くなり病状が促進する可能性は自認) 昼過ぎに熱を計り37.8℃。その後も一定時間ごとに計り体…

満月の数日後だというのに

久しぶりに、夢に、君が。

年度末は世紀末で終末

「今月31日で人類は滅亡します」町内会の回覧板のような軽さでニュースが飛び交った。政府発信なのか、世界的機構発表なのかソースは不明だが、今じゃ道行く小学生だって知っている。不思議なことに、とある一定数の人々は全くこれまで通りの生活を営んでい…

ブルームーンは雲の向こうに隠れんぼ

朝起きると、さっきまで見ていた夢のせいか、身体が重い。それでもなんとか寝床を抜け出し、一日を始める。出かける際に利用したバスは空いていて、その分不愛想な雰囲気があった。時間をつぶすためにチェーンの安い喫茶店へ入った。200円のブレンドを注文し…

ノーライセンス・ドリーム

寝間着に突っかけを履いたまま、家の駐車場でウトウトとしていた。春の陽射しが車内を温めている。朝だというのに暑いくらいだ。妻と息子が家から出てきた。当然のように妻は助手席へ、息子は運転席へ座りキーを差し込む。うつらうつらとしていた僕は、着替…

winter road

冷たい風が吹こうと、指先がかじかもうと、恋人たちは手袋を外して手を繋ぐ

DAY BY DAY「3」

帰り道もまた、娘と手を繋いだ。まだ遊び足りなさそうだったけど、今日はちょっと我慢してもらおう。街路樹の枝には葉が一枚も残っていない。これは冬に太陽の陽射しを届きやすくするためなんだ、って昔誰かが言っていた。おかげで小春日和の暖かさを束の間…

DAY BY DAY「2」

去年くらいまではどこに行くにしても粉ミルクとお湯、紙おむつ、おしり拭きなどなど荷物が多かったけれど、この子の成長につれ身軽になってきた。一番実感したのは燃えるごみを出す日の朝。娘がトイレを覚えて紙おむつを卒業してくれたおかげで、ゴミ袋が嘘…

DAY BY DAY「1」

三年前の春に結婚してその翌年の秋に娘を産んだ。私は今、ようやく慣れつつある母親というポジションにいる。普段は近所にある「フローレ」という花屋さんでパートをしている。今日は休みだったので娘の保育園も行かせることなく母娘二人でのんびりと過ごし…