とあるSNSの“過去の投稿”が表示される。11月29日は「いい肉の日」の語呂合わせで、過去の自分はなんやかんや肉料理の写真を撮っていた。
今年もご多分に漏れず、昼飯に食べた肉の写真をアップロードした。
さて、翌日。
車を走らせていると、国道沿いにとんかつ屋が見えた。思い起こせば、とんかつ屋のトンカツ、を食べたことがない。そもそも、とんかつ屋に入ったことがない。失礼を承知で言えば、だいたいの味の予想ができてしまうし、摂取カロリーなどなどが頭を巡り、知らず敬遠してしまっていたのだろう。
しかし、「トンカツ」に突起して店を構えているのならば、その味を知ってみたいとも思ったので、近々行ってみよう。
いい肉の日を過ぎたところで、自分にとっての「いい肉」とはなにかと自問した。ローストビーフ?分厚いステーキ?馬刺し?
色々とメニューを考えていて、ふと食肉の素材の呼称が気になった。
手に入りやすい食肉としては鶏肉、豚肉、牛肉、馬肉、こんなところか。
左から順に、鶏(訓読み)、豚(訓読み)、牛(音読み)、馬(音読み)だ。
なぜ音訓が統一されていないのか、これが気になり頭から離れなくなった。
鶏刺し、豚刺し、牛刺し、馬刺し、これも訓訓音音だ。豚刺しは存在しないが。
鶏レバー、豚レバー、牛レバー、馬レバー、これは訓訓音訓。
鶏カツ、豚カツ、牛カツ、馬のカツはあるかわからないので割愛すると、訓音音。
色々と料理名や部位を羅列してると、鶏はかたくなに訓読み、豚はほぼ訓、まれに音。
牛は鶏以上にかたくなな音読みである。
訓読みは瞬時にどの動物かがわかる。音読みは”語呂”や”読みやすさ”が大きく作用する。
もう一度言うと、牛はかたくなに音読みだ。
言葉を分けても、そうだ。例えば焼肉屋でお任せのコースでレバーが運ばれてきたとする。「これはなんのレバーですか?」と質問すれば、下記の返答がくるだろう。
「トリです」
「ブタです」
「ウマです」
「ギュウです」
ウシ、と答えが返ってくる確率は低い予想ができる。動物そのものの写真を見せられての答えならば「ウシです」と返ってくるだろうが、こと食肉界隈では「ギュウ」で統一されている感じが強い。
だから松阪牛を「マツザカギュウ」と誤読してしまいがちなのだ。「マツサカウシ」になかなか慣れない。
自分は赤身の馬刺しが好きだ。