HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

2020-01-01から1年間の記事一覧

Kid,eye,luck.

秋という季節は、むやみやたらに死生観を刺激する。 夏が終わって冬に向かうからか。 蛙の合唱が、蝉の喧騒に変わり、そのあとで秋の虫が一年のエンドロールを鳴らしている。 キンモクセイが香ったり、潰れた銀杏の悪臭に鼻をつまんだり、テンションやモチベ…

薫りに誘われて

坂道をのぼっていく。 緩やかなカーブを過ぎて、頂上の手前で角を曲がる。 少し下りになる。 キンモクセイの生垣がきれいに手入れされている家。 そこを過ぎたら君の待つ部屋。 秋の始まりは恋の始まり。 薫りに誘われて、弛く長く。

なんでなんて

テレビで豪邸スペシャル特集などをたまに見かけるが、どんな人たちが好んで見ているのかを知りたい。「将来こんなお家に住みたいからがんばろう!」と思える人もいるのだろうか。いや、一定数はいるのかもしれない。否定から入るのはよくない、という否定。 …

ミックスベジタブル

他国の方と話したことがないので完全な自己主観になるが、日本人は語呂合わせや駄洒落がかなり好きな民族だと思う。賽銭、祝儀の金額だとか、マナーの強制だとか、記念日の設定だとか。 というわけで今日8月31日は「8(や)3(さ)1(い)」で野菜の日である。普段…

法定速度ゼッタイ守るマン

法定速度をきっちり守って走っている車がいる。 もちろん何も悪いことはしていないし、その後続についてモヤモヤしてしまうこちらが悪いのも分かってはいる。 しかし、そんな車に限って、一時停止箇所を徐行で済ませたり、曲がりながらウインカーを出したり…

政党が、甘党と辛党のふたつのみしかない世の中。 国民総選挙が行われたら、どちらが政権を握りどちらが野党になってしまうだろうか。 そんなことを考えながら、残暑の太陽が照りつける屋外でタバコをふかしていた。

カーペンターズを爆音で

ある土曜日、僕は友人の主催するイベントの手伝いに港が近い町に来ていた。 イベント会場は地元の画廊兼喫茶店を貸し切り、県外からファンクミュージックを主に演奏するバンドを招聘していた。画廊というだけあって、屋内の雰囲気は厳か且つある一定の纏まり…

巡る季節が速すぎる

ここ何年かは、「夏より5月の方が暑い」なんて言われ方をしている。 実際、紫外線量は多いらしいのだ。運動会や田植え、春の始まりより抜け出た解放感から対策を疎かにしてしまうのも仕方がない。 今年も、例年言われ続けているように、全国的に暑く、30℃を…

春と河原と雪と君

3月にしては暖かい日曜日の午後。国道を北上して橋を渡り、すぐの交差点を右折する。細い路地を通って土手に上り、川を見下ろすと河川敷公園がある。 公園とは言っても、遊具があるわけじゃなく、小学生クラブが使うような野球のグラウンドと、簡易トイレ、…

ザーサイ物語

ザーサイである。 事の発端は、同棲している彼女がパート先のスーパーマーケットから瓶詰の惣菜を持ち帰ってきたことだった。 「(賞味)期限が近いから、安くしてもらったの」とメンマやザーサイの瓶をキッチンに置き始めた。比較的保存のきく瓶詰商品が"賞味…

安納芋Unknown

おろしたての靴をはいて、あの娘に会いに行こう。 外はちょっぴり寒いけど、手を繋いで少し歩こう。 お気に入りの喫茶店で、温かいコーヒーを飲もう。 天気予報では晴れだったのに、にわか雨が降った。 未来どころか数時間先の事すら誰にも分からない。