HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

サンセット

茶店に入り、アイスコーヒーを注文した。完全分煙化の店内の二階、奥の方のガラス扉を開ける。入ってすぐ脇に小さい灰皿が積み重なっていた。

 

コーヒーを一口すすり、煙草に火をつける。この二つの大人の嗜好品はどうしてこんなに相性がいいのだろう。

 

最近の喫煙スペースにて気づくのは、男女比は女性の方が多いということだ。従来の紙巻きタバコ、加熱式タバコ、電子タバコ、年齢層は様々だ。

今いる喫茶店にしてもこれが当てはまる。

 

先日、太平洋側の天気は低気圧のせいで雲が広がり、雨が目立っていた。

そんな中、西へ車を走らせ列島を縦断している山脈をトンネルで抜けた。そのとたん、空は青く広がり、ギラギラと陽射しが道路や山の木々を照り付けていた。

山を越えただけでこんなにも違うものかと感嘆した。少ししてから振り返ると、山頂でせき止められている雲たちが、壁越しにこちらを覗いているように連なっていた。

 

さらに西へ西へ向かい、日本海にでた。海岸沿いに走る国道へ入り、南下する。

空と海、ツートーンの青が広がり、太陽が水面に白い道を作っていた。

車を適当な空き地に止め、海岸へ続く道を下りた。

 

先ほどまでの白い道に少しずつ黄色味が帯び、やがてオレンジ色へ変わっていく。

空と海の境界、水平線のすぐ上に直径5ミリほどの太陽がある。

ゆっくりと、沈んでいく。