雪山好きな人の車には、スキーやらスノボやらの道具を納めるための収納が載っている。
オフロードな自転車好きな人の車の屋根には、自転車が載っている。
風で飛ばされたりしないのか、いつも他人事ながら不安に思う。
そう、ある程度の大人には、「なぜチャリンコが車の上に載っているのか」の理由は容易に推測できる。
車の中に積めないから、屋根に載せているだけの話だ。
しかし、そう単純にいかないのが子どもの発想力である。
ごく身近にいる小学三年生に、「なんであの車の上には自転車が載っているでしょうーか?」と問いかける。
すると、返ってきた答えはこうだ。
「ガソリンが無くなって、車が動けなくなった時に、あの自転車を漕ぐと車が進むようになってる」
さしずめ補助エンジンといったところか、子どもの発想力は軽視できない。
ガス欠で大変な時に、必死こいてペダルを漕ぐ姿を想像する。なかなかシュールな光景だ。
そんな彼に、一つの重大なお知らせが先日言い渡されたそうだ。
「サンタクロースはいない」と。
「去年までのプレゼントやサンタからの手紙は、全部親が用意したものだ」と。
とばっちりを食らったのは四歳の娘。兄と同時にその事実を知らされてしまったようだ。
その報告を受けオレが思った事は、「手紙の主がサンタから親に代わるだけで、結局プレゼントは用意しなければいけないのかどうか」だ。
今年もネットにバラ撒かれるであろう『X'mas中止のお知らせ』をプリントアウトしておこうか。
短い秋が終わろうとしている。
気温も下がってきた。「これ以上寒くなるなんて信じられない、もしかしたら冬は越せないかもしれない」と毎年感じる。
くれぐれもご自愛頂くよう。
サンタなどこの世にはいないのだから。
現実は"マッチ売りの少女"のように厳しく、切ない。