「卒論のテーマ、決まったか?」
『ああ、とっくに決めてあるぜ』
「教えろよ」
『風呂に入ってるときに屁をこくと、泡が出るよな?』
「あたりまえだろ」
『その泡を、水中で破壊する。すると、細かい泡になって水面から消える。』
「で?」
『そうすると、高確率で臭わなくなるんだよ』
「んで?」
『それを化学的に実証してやろうかと思ってる』
「お前、理系じゃねーじゃん」
『んじゃあ、統計とって分析する。』
「屁の泡について他人に聞きまくるのか?卒業どころじゃなくなるぞ」
『どうすりゃいいんだよ』
「そんなん、オレが知るかよ」
『なんかいい案くれよー』
「お前が大学に入れた時点でキセキなんだよ。そうそうキセキってヤツは乱発されない。」
『オレが留年したっていい、ってのかよ』
「学費は自分で稼げよ」
『キビシいな』
「人生ってのはそういうもんだ。オレは大学なんて行ってないからお前の辛さは全く分からんが」
『神様仏様お父様!そこをなんとか!』