HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

無力確認と前進意識

実家は仙台市の最南東、四郎丸というところにある。


通っていた小学校の、一本向こうの道は名取市になる。


名取川沿いの堤防を東へ行けば、過去に伊達正宗が植えたとされる松が数本そびえている。


名取市閖上


前にも書いたが、友達と朝市に行ったり、サイクルセンターで何周もしたり、貞山堀ではハゼを釣ったり、夏休みには花火大会に行ったりした。

閖上海岸は、数年前まで遊泳禁止で、それでもサーファーが波に乗っていたり、砂浜に腰をおろしているカップルがいたりした。
夏前には夜光虫を見たりした。
海水浴場として開けてからは直近で泳げる場所になった。


幼少の頃からとても身近な場所。




3ヶ月経って、ようやく行く気になれた。



自分自身は、怪我もせず、家もあれば仕事もあるし、親戚も少ない分無事だった。多少金銭的に余裕が無くなった程度で済んでいる。

被災地に住んでるとはいえ、”被災者”とは言えないかもしれない。


だからか、行く事が躊躇われていた。


たぶん、実際に見る事から逃げていただけなのかもしれない。


思い入れがあるとはいえ、住んでいる方々とは明らかに程度が違いすぎる。





見えない壁があって、それは消えることはないだろう。



何かできるか、と悩んでみても金も時間も余裕はない。


ただ思い巡らしているだけ。





貞山堀の橋の上に立ち、自分がいかに空っぽかを思い知る。


見えるはずのない、波打ち際がきらめいている。