2017-01-13 相対的幸福論 わたしの茹でるパスタの香りがあなたの鼻をくすぐるころ、ようやく重そうにまぶたをこする。せわしなくパンを咥え、どたばたとネクタイを締めてあなたは家を出る。洗顔フォームがなくなったな、なんて考えているでしょうけど、たぶんバスに乗るころには忘れてる。仕事を終えてソファにもたれ、ネクタイを弛めてビールを飲む。その仕草がたまらなく好きで、あなたの笑顔を想像するだけでわたしは幸せ。どこでもいい、あなたが幸せであるのなら。