「例えば人生がやり直せるとして、別な職業に就いてたらどんな自分になってるだろうかとか考えたことある?」
『あるよ』
「何になりたい?」
『ベタだけど学校の先生とか』
「どんな先生なの?」
『もちろん生徒から人気があって慕われてて、授業参観では親御さんはいったい子供を見に来てんのかオレを見に来てんのか?みたいな清潔感と内に秘めた情熱が迸っているような先生』
「実際に存在すんのかしらそんな教師」
『〜〜だったら、っていうのを想定して話が進んでいくのって、漫才みたいだよな』
「そうね、よくあるパターンね」
『オレと漫才やらないか?夫婦漫才』
「は?何それプロポーズ?」
『どうだ?』
「半分だけ折れてあげる。夫婦じゃなくても漫才はできるでしょ」