HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

クリスマスの翌朝に

朝、腹痛で目が覚めた。ここ最近はよくあることだ。我慢してやり過ごそうかとも思ったが、結局トイレへ行くことにした。

用を足し終わってもう一度寝ようと寝室へ戻ると、娘が気を利かせて布団をたたんでくれた後だった。

仕方なく、普段より早い時間だが起きることにして洗面所へ向かった。

居間へいくと皆が朝食を摂っているところだった。僕はヤカンを火にかけマグカップに白湯を注いで相伴した。

何気ない団欒の中で、「本当はもう一回寝ようと思ってたんだけど布団がたたまれてたから起きることにしたんだ〜」、と悪気なく言った。妻と息子はハハッと一笑に付した。

朝食が終わり、皆それぞれ着替えに各部屋へもどった。僕はこたつでマンガを読んでいた。

妻が戻ってきて「(娘が)悪いことしちゃった、って泣いてるわよ」と言った。どうやら「私が布団をたたんでしまわなければパパはまだ寝れてたんだ」という自責の念にかられたらしい。

泣きじゃくりながら居間へ戻ってきた娘を抱き寄せ、「そんなの気にしなくていいのに」と頭を撫でた。

悪気なく言った一言が、娘を泣かせることになってしまったことを悔いた。その一方で、なんて優しい子なんだろうと嬉しくもなった。

親になってからは「クリスマスなんて子どもにプレゼントを贈るだけで、もらう立場ではなくなった」と思っていたが、そうじゃなかった。

今、この腕のなかに。