HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

カシカ

年が明けて既に半月も経過していた。日に日に進みゆく遅筆さっぷりに自責の念。



アニメやマンガの表現手法として、"現実にはありえない"ものが多く出現する。

中でも「匂いの可視化」はごく身近だ。

アラレちゃんが棒で突っつく物体の近くに「プ〜ン」という擬音と湯気のような線が書き足されている。これが「匂いの可視化」だ。

これがもしも、現実的なものになったら、さぞかし大変な世の中になるだろう。

匂いや臭さ、香りの個々の好みはかなり細分化される。ガソリンの匂い、ニンニクの匂い、おろしたての靴の匂い、傍から見れば「なんでそんなに好きなの?」と疑問に思うものもあるし、柔軟剤やシャンプー、香水のように世間の過半数が好きと答える香りもある。

匂いが可視化されたら、自分の嫌いな匂いを避けて行動できる、というメリットはある。

しかし、それは匂いを発する本体(または本人)にとって人権を害することにもなりかねない。

もし、映画館やライブハウスのような不特定多数の人間が集まる暗い空間で、どうにもこうにも我慢できず放屁してしまったらどうなるか。暗闇にぼうっと淡く光るガス状のものが目に見えてしまうような世界だったら。

「匂いの可視化」はおとぎ話に出てくるような「家の菓子化」よりも脅威だ。