HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

過去形と現在完了進行形


英語であれば、「〜ed」か「have+been+〜ing」かの一目瞭然だが、日本語だとそうもいかない。
ちなみに、英語なら一目瞭然とか偉そうに言っているが、英語の文法などとうに忘れてしまっていたのでわざわざ検索した事も付け加えておく。

「現在完了進行形」って、完了してんのか進行してんのか、どっちなんだよ!というクレームには応対しない。



THE YOUTHの『恋をしていた』という歌の詞を例にしてみよう。

1番サビ「恋をしていた あなたがいれば他に何もいらなかった」

この"恋をしていた"は過去形である。
次に続く歌詞も"〜いらなかった"とあることからそう推測する。

2番サビ「恋をしていた あなたがいれば他に何もいらなかった 終わりはなかったはずの恋だった」
続いての"恋をしていた"も過去形。
"〜だったはずの〜"という詞が続く。終わってしまった恋を思い出している。


間奏を経て、「あなたへの想いがかさぶたになって剥がれかけた頃に季節はまたあなたを連れてくる 海に街角にこの部屋に瞼の裏側にほら あなたを探してる」
という歌詞がきて、
「懐かしいとは言えなかった まだ心が別れを告げないうちは 恋をしていた」と来る。

ラストの"恋をしていた"は、直前の歌詞から察するに"(まだ僕は)恋をしていた(んだ)"と、自分の中で終わっていなかった『現在完了進行形』の恋に気づいている。


このように、日本語では同じ"恋をしていた"という言葉でも、言葉に含まれる感情によって文法が違ってくる。


文法がどうだこうだと考え始めると、日本語は難しい。
普段なにげなく使っているだけに。






"指先にはまだ、繋いだ手の感触が残っている"