2012-06-25 反芻と半生と翻想 春が来て、夏至が過ぎ、吐いた息が白く見えてたことなんて忘却の彼方。 何度も君の名前を呼んだ、その余韻がいまだ舌の上に残っていて、時折ふっと零れそうになる。君は僕の事を何て呼んでいたっけ? 夜の鉄塔やビルの屋上で灯る赤い点滅のように、ゆっくりと確実に時間が流れた。 西の空に三日月、零れそうになった名前をグッと呑みこみ、ただ息を吐く。 溜め息は白くない、きっと誰にもバレちゃいない。