HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

ハッピー・アイランド

私は神ではない。
これはあからさまな事実だ。
従って、善悪の基準はあくまで自分の中にあり、それは万人はおろか、この文章を目にしている僅かな人達にも受け入れられるものではない。




『ハッピーアイランド・ワンダフルワールド』

鈍行列車に乗り、南へ。


南へ進んで行くにつれ、車窓に映る桜が散り、見頃を過ぎていく。
福島駅に着き、東へ歩いていく。
路地裏にある「丸信ラーメン」というラーメン屋へ入る。



17歳の頃、付き合っていた彼女の親父さんに連れていってもらった、たしか白石か川崎にあったラーメン屋と同じだ。
支店なのか本店なのかもしくは移転していたのかは定かではないが、二層の醤油スープ、自慢の自家製チャーシュー、たっぷりの刻みネギ、平打ちの太縮れ麺は一緒だった。



福島市内では広場で催しがあり、地元の名産品が仮設テントを並べて売られていた。
猪苗代の地ビールと、二本松市の酒造の純米大吟醸を買う。



福島には福島市以外にも会津若松、猪苗代、二本松、いわき、郡山、松川浦、いろいろ思い出がある。






人間の形をした人間らしからぬ一部の生物によって、「福島人」というだけで迫害されている人達がいるらしい。



万が一、その生物がいずれくる死に対して命乞いを目の前でしたとしても、
私は手を差し伸べることはないし、むしろ冷ややかに送り出すだろう。




重ねて言うが、私は神ではないし、善悪の基準は万人に受け入れられるものではない。







さらに少し東へ歩き、「アウトライン」というライブハウスへ。
こちらは19才の頃に来たぶり。
あの時は、the youthの初県外ライブで、THE BACK HORNとCOCKROACHと対バンだった。
が、もちろんバンドの事は知らなかったし、客も指折り数える程しかいなかった。


「wonderful world」は今日No Regret Lifeが演奏した曲で、震災後に車で聴いてちょっとの涙が頬を伝った曲だ。
“素晴らしい世界を、夢で見たように”












『シンプルにハッピーアイランド』

重ね重ね言うが、私は神ではないし、物事の判断基準は万人に受け入れられるものではない。原発を否定できないし推進もしない。
原発の代替策を考えられるほど科学に精通しておらず、
片方ではバリアーを発明し使えないうちは原子力は使うべきではなかったんだろう、とも思う。



政治の長である日本の首相、


電力会社の社長、


この人たちを責めてもどうしようもないと思う。
ただの人間なんだから。



M9.0の震度7地震によって高さ十数メートルの津波がくるなんて、
誰か予想しながら生きていただろうか。

もし、日々の生活やその延長である人生において、常々予想している方がいらっしゃるならばお会いしたかったし、むしろ事前にお話を拡げて欲しかった。



しかし、やり場のない怒りを、
誰かにぶつけなければ治まらない気持ちもよくわかる。







最後に親友の歌より
“世界が必要なのは 憎むことじゃなくて それはもっとシンプルな、人を想う気持ち”

















“ハッピーアイランド”という言葉が、日本列島自体を指すような言葉になるといい、と思う。