僕らは日常の中に、"非日常"を求めて生活している。
例えば、週に一度の休み、
例えば、月に幾度かの外食、
例えば、年に何度かのイベント。
イベントは温泉旅行だったり、
ホテルでのディナーだったり、
スポーツ大会だったり、
爆音に包まれたり、
とにかく普段の生活とは一線を画したちょっとした贅沢。
そんな"非日常"があるからこそ、普段の日常もやり過ごせているようなもんだろう。
特別な事、というのは刺激がある。
退屈しているヤツはよく「"なんかおもしれー事ねーかなー」なんて日常を彷徨いながら"非日常"を道端に探している。
はたから見て波乱万丈な人生を送っているような人は、忙しない日常の中に、安らぎという"非日常"を求めて息を切らしている。
望まれざる"非日常"が、否応ながら日常化しつつあり、早一ヶ月。
今僕らは、そんな"非日常的な日常"を脱し、
もしかしたら退屈かもしれないとさえ感じていた"日常"をただただ望んでいる。
出て行く場所があり、帰る場所が在った。
愛すべき人がいて、守るべきモノが有った。
最近、感情の揺れ幅が大きくなった。
当然の事ながら、心はまだ死んでいなかったに気付かされる。
偶然の再会に感化されたのか、夢を、見てしまった。
平穏な“日常”を、僕らは。