「色気は呼吸だ」
なんて言ってたヤツがいたが、
なんだかんだいって“声質”によるんじゃないか!?と反論してみる。
煙草を吸いに、外へ出る。
空を仰ぐ。
あぁ、雨はまだ降っているな。
確認するまでもない。
流星群の極大も、悉く今年もハズした。
煙を夜空に吐き出し、目をつぶる。
雲の上の、漆黒の闇。
そこに線を引く、一瞬の流星を想像する。
頭の中に創造する。
雨音が強くなっていく。
煙草の煙と、
寒空に吐く息、
街灯が反射した曇り空だけが、
淡く白い。
部屋に戻り、一口分のシングルモルトを飲み干して、
毛布と明日に包まろう。