HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

A DIAMOND

『あら、お久しぶり』



「おう、奇遇だな」



『元気そうね』



「おまえは疲れが顔に出てるぞ」



『色々ありまして』



「そうか。」



『ちょっと話せる?』



「わりぃ、今はまだ遠慮させてくれ」



『そう。残念』



「また次にバッタリ会ったときは、付き合うよ」



『ありがと。じゃあ、またね』



「そうだ、ひとつだけ、」



『何?』



「女の色気は、呼吸だ。吐息と、息継ぎ、ブレス。」




『覚えとくわ』




「んじゃまた。近いうちに」



『えぇ』







男は振り返る。


女はコツコツと歩いていく。



男も向き直り、また歩き出す。



女が振り返る。



男は背中を向けて歩いている。