HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

Room No.777-7

「食事」
冷めたものしか食べてない事に今さら気付いた。味噌汁がかろうじて温かいくらい。
辛いものも食べてない。
熱々の辛味噌ラーメンとか恋しい。




「体重」
入院前の正確な体重は忘れてしまったが、寝たきり解除直後にはマイナス6kgくらいになっていた。筋肉がこれだけ落ちてしまったのかと思うと背筋が凍えた。
あわよくば脂肪も減っていて欲しかったが、なにも運動できていなかった事を思い出した。

そして今、また体重は増えてきている。
筋肉がついたと思いたいところだ。もしくは服の重さ。





「レベルアップ」
一週間前までは寝たきりで、そこから三日で車椅子を卒業。
今日はいよいよ階段の練習。

しかし、階段って練習しないと昇降できないのだったっけ?
あらためて普通の生活がうらやましい。
うらやましいというか、こんな元凶をもたらしたのは自分自身なのだった。




「夏の終わり、秋の始まり」
昨夜は疲れが溜まっていたのか、20時過ぎに眠くなり、『また夜中に目が覚めたらリズムが狂ってしまうな』なんて思っていたら、朝になってしまっていた。もったいない事をした。
ひさびさに晴れていたので意気揚々と朝の空気を吸いに出た。


行き交う人々が視線をよこす。
同じような服装でも、小学生を見て『元気でいいわね。小学生ってこんな子がいなくっちゃ』なんてのとは明らかに違う。
まず、『この気温に、半袖短パンって!』と思い、その後に杖を見て『あぁ、ケガして入院してるのね』『まあ私にはこれっぽっちも関係ないけど』と通りすぎていく。

そんな視線を十数回受けながら、煙草を消して灰皿に入れる。
そして杖をつき、病院の入り口で青い空と眷雲を見上げて思う。
『夏はついに終わってしまったんだな』

秋はそこまで嫌いじゃないが、寂し過ぎる季節であることには違いない。