HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

イン・ザ・ブルースカイ

梅雨が明けて、本格的ななつがやってきた。

彼は玄関を開けて言った「雲一つない青空!」と。

確かに、民家の隙間から見上げた空には雲は無かった。

しかし、向かいの家で遮られた空には、今から大きく発達するであろう入道雲があるかもしれない。

彼の視界は狭いのだろうか。今目の前に見えているものだけで満足し、他の可能性を見出そうとはしないのだろうか。

そういえば以前にこんなことも言っていた。

「体調が悪いときにタバコを吸うと、なんか味が変なんだ。でも今日は大丈夫、健康だ」

思うに、喫煙自体が健康を損なうはずである。なのに「タバコが旨いから健康」とはいかがなものか。

「いまだにあの雲が水蒸気の粒の集まりだなんて信じられないな。あんなにフワフワしてるように見えるのに」僕たちは同時に呟いた。