なんでもかんでも四捨五入する昨今の風潮はどうかと思うが。
「四捨五入したら三十歳なんだから、もっと焦れ」というような意味合いで生まれたであろう"アラサー"という単語。
なにを焦るのか。結婚か？収入か？役職か？
家庭のある幸せと独身でいる自由。
家庭にがんじがらめの窮屈さと独りの夜にふと覚える孤独感。
それぞれは比べられるようなものではない。
人によって感じ方は様々だ。
自分の半生を引き合いにだしていえば、産まれてから十代の終わりまでの約二十年間と同じくらい、二十代の十年間は密度が濃かった。
そしてその十年間と同じくらい、三十代になってからの五年間は密度が濃かった。家を建て、あわや半身マヒ手前の怪我をし、震災があり、職場を存続させるため起業した。
十代や二十代の頃は想像だにしなかった出来事があり、さらにこれからイヤなことも辛いことも楽しいこともオモシロいことも次々あるのだろう。
なるべく背筋を伸ばして生きていこうと思う。
