生きていれば何度か、もしくは定期的にか、感じる自分自身の不調。
熱が上がるとか、関節や筋肉が痛むとか、そういった他人にも分かるようなものではなく、メンタル的なものである。
喜怒哀楽の、中の二つだけの間を揺れ動いている、いわば「心の風邪」のようなもの。もうちょっと振れ幅が大きければ、"喜"や"楽"にまで届くのに。
脳と心の音信不通のせいか、自分の中で生じたズレというものは少しずつであるが身体の表面に出現しようとする。例えば表情なんかに。
しかし、自称"分別のある大人"であるべく表情には現さずにギリギリのところで引きとどめる。これが俗に言う「作り笑い」だろう。
引きとどめる事が限界になれば、表情に出ても問題ない環境に身を置く。誰とも会わない、孤独な時間を設けて身を置く。ただしこれは何の解決にもならず、むしろネガティブな思考が次から次へと溢れ出てくるので危険なのだ。
本を読んだり、映画を見たり、身体を動かしたり、文章にとどめたりして何とかインプットとアウトプットを繰り返す。いつかはこの新陳代謝と共に、心の風邪ウイルスが排出されるだろう。
きっとそうだ。そうでなくては困る。
穏やかな心が普通の状態に。感情の揺れ幅の振り子は"喜"と"楽"の間だけでいい。