HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

That's All

この時期、背が高く黄色い花を咲かせている雑草がある。

セイタカアワダチソウ」だ。

村上春樹の小説の何かに出てきた記憶がある。

さらに遡ると、小学校時代の教科書、たしか国語だったような気がするが、「セイタカアワダチソウ」が出てきたような覚えがある。


川沿いの堤防を通勤中通るので、セイタカアワダチソウの群生は幾らでも見ることができる。雑草の中ではかなり背が高いほうだろう、軽く身長を超えるのも多そうだ。



ともかく、この「セイタカアワダチソウ」というカタカナの羅列に、ノスタルジィがひたすら。


遠いのか、薄いのか、幼少期なのかもしくは前世なのか、何かひっかかっている。

たぶんこれは解決しないだろう。そしてまた脳の引き出しの奥隅に追いやってしまうのだ。




「雑」という字がつく単語はいろいろあって、そのどれもが大抵あまり重要視されていないものが多いのだけど、よくよく考えるとそうでもない。

「雑草」
庭に生える彼らには辟易させられるが、他の優位な植物たちと同じく、一つ一つに名前があり、時期がある。なにより、"力強く生きる"の例えとして使われるくらいだから、ひとつひとつの寿命は短くとも、"雑草"と一括りにしてみればそれはとても強い。人間社会のようだ。

「雑誌」
週刊誌、月刊誌、マンガ、ゴシップ、スポーツ、趣味、性癖、ジャンルは多岐にわたる。保管上の扱いはあまりよくないが、大抵のコミュニケーションのきっかけになる事は多い。

「雑学」
高校や大学で専攻できないあらゆる知識をまとめてこう呼ぶ。知っていたからといって誰にも自慢はできないが、とりあえず関心を惹く事はできるかもしれない。中には重宝されるべき知識も多い。○○大学の雑学部です、と合コンとか面接で言うことができる時代がくるかもしれない。

「雑務」
メインの仕事とは言えない細かい仕事。営業成績に響くことはほとんどないが、"いつでもできるだろ"とナメて溜めておくと後々非常に厄介な存在となる。スライムが集まってキングスライムになる感じ。

「雑念」
こちらも雑務同様。メインに考えなくちゃいけない事柄の横から頻繁に脳の思考域を侵略してくるインベーダー。インベーダーとは言えヤツらは外から侵入してくるわけではない。そして多くの場合、プライベートに関わる事が多いので"メインで考えなくちゃいけない事"よりも身近な存在。

「雑巾」
タオルの行きつく先。多くは布自体に着いた汚れが落としきれず、灰色の物が多いうえ、足蹴にされることもしばしば。しかし彼らに拭けない物などなく、あらゆる洗剤と仲が良い。

「雑記」
テーマをカテゴライズできない類いの文章。大抵は書いた本人以外が目にしたところで"どうでもいい"。
しかし思う、なんでもかんでも"カテゴライズ"しなくちゃ気が済まないこの時代において、半端に余った細かい色んな事が"雑〜"と呼ばれる。その点で彼らは"反社会的"であり、とてつもない"自由"を持っている。
世の中の全てが少しずつ詰まった小宇宙のようなもんだ。