「あら、早かったのね」
『ちょっと具合悪いみたい』
「どうしたの?」
『息苦しいっつーか、なんつーか、ちょっと横になるわ』
「いつも行ってるお医者さん行ったら?」
『あー、今日一日様子みるわ』
「いや、今すぐ行けって」
「ちょ、今すぐ診断書を用意しますから、大きい病院に行ってください!」
『わかりました、明日行きます』
「い ま す ぐ だ !!」
「おい、すぐにオペの準備だ!」
『え?』
「あ、奥さん、急性心筋梗塞です、各種検査してる時間ありませんので、すぐカテーテル手術しますね、同意書にサインを」
「いやはや、さっきの医院さんも心電図だけでよく見つけてくれましたわ、明日じゃ遅かったかもしれません」
→手術成功、ICU(集中治療室)に。当然しばらく入院。
→車に今年の健康診断結果を隠していたのがバレる(今回の原因とは違う肝臓がちょっとだけ悪化)
→酒、タバコ人生の終了フラグ確定
→三日で歩き回れるくらい回復したが空きベッドないから引き続きICUに
→日曜にも関わらず、ベッド空いたんで一般病棟へ
『財布ないからテレビも見れねー、至急お届けください』
『ついでにDVDプレイヤーとここ最近の新聞とか持ってきて』←今ここ
お見舞にオレが好きな作家たちのオススメの一冊達を選りすぐって持参。
『今週末か、週明け月曜には退院できるっぽい。しばらくは病院はいいやー』
5月に還暦を迎えた父の現況報告。(セリフの内容は変えず、言い回しの部分のみくだけた感じに脚色)
全く、ハラハラさせやがって。
まだ、死なれちゃ困るよ。