比較的急がない朝。
目覚まし代わりの携帯のアラームが枕元で鳴る。
余裕を持った時間に設定したうえに、まだひどく眠い。
家にはもう誰もいないし、贅沢な二度寝をしよう。窓の外は曇り空で薄暗いし。
一時間にアラームをかけ直し、幸せな気分で寝返りを打つ。
心地よい体勢を探してまどろむ瞬間、
はっきりと携帯を閉じる「パタンッ」という音がした。
居間の方からだ。
誰もいないはずなのに?
二度寝を邪魔されたくはないが、確かめずにはいられない。
居間、キッチン、脱衣所、玄関と覗き、もちろん誰もいない事を確かめる。
寝室へ戻っても、眠気は無くなっていた。
仕方がないので、駅前の喫茶店にてミラノサンドを食べ、エスプレッソを飲む。
2222のゾロ目の何かの不穏な暗示でないことを願う。