HAPPY! I SCREAM

妄想雑記

眠れども眠れども

「もう私は片時もあなたと離れていたくはないの」
『それは僕も一緒さ』
「何度も何度もくっついたり離れたりしてきたわね」
『でも丸一日ずっと一緒にいたことはない』
「そう、だからそういうのはもうイヤなの」
『せっかく一緒になれたと思ったら、また引き離される』
「朝が来るのをこれほど恨めしく思ったことはないわ」
『でも、永久に一緒、なんてことはありえないだろう』
「そんなことは知っているわ。でも例え心臓の鼓動が止まったとしても、私はあなたと一緒にいたい」
『まぁ実際に僕らには心臓なんてないけど、運命というか"深淵にある意志"のようなものに翻弄されっぱなしというのもなんだかな』
ロミオとジュリエットみたいね。お互いが想いあっていても、引き離す何かが現れる」
『その"深淵にある意志"も、もしかしたら別の何かに操られているのかもしれない。でも今僕がハッキリと言えることは、○僕も君と永遠に一緒でいたい、○でもその望みが叶う時、僕らは"深淵にある意志"と共にこの世から消えていってしまうだろう、ということ』
「どちらにしろ、何も叶わないのね。お隣のカップルはどうなのかしら?」
『お隣さんもきっと僕らと同じ運命にあるよ』
「一緒にいたいのにまた離れ離れにならなくちゃいけない?」
『そう、そしてまた僕らは再び出会う事になる』
「それなら、また会える事を信じてるわ」
『僕も信じてる』


















春眠暁を憶えず。上の瞼と下の瞼の会話。