再び、村上春樹氏の短編小説タイトルより、今回は一部パロディ。
唇、瞳、声色、トータルしてのルックス、才能、惜しむらくは、スタイルと性格が定かではないという事。
わずかな間、ただただ瞬きをする間を惜しんでいることしかできない。
「出会った」とは言っても、話しかけられる状況や立場、シチュエーションなど無く、
締め付けられるような焦燥感と努めて冷静にいたがる自我、それでも紅潮していく我が頬。
どれだけ追ってみても仕方のない、スタートもゴールも無い、レース。
もともと、競争競技ではなかったし、人生が線でできているならば、交差もしておらず、傍観者に過ぎないのだ。
確信しているのは、もうすれ違うこと、一瞬目が合ったことすらも今後無いだろうな、という事。
ただ、万が一、億が一の可能性を捨てるほど、諦めやすい性格ではないけれど。
諦めたら、そこで試合終了だ。